2024.07.14
何で人間の赤ちゃんはすぐ歩けないの?
動物にはウマ、牛のように生まれて1〜2時間で立ち上がって歩けるようになる動物もいれば
ネズミやイヌ、ネコのように生まれてすぐには自力で動くことができず、親の保護が必要な動物
もいます。歩ける動物を「離巣性(りそうせい)」動物、歩けない動物を「就巣性(しゅうそうせい)」
動物と言います。離巣性動物は妊娠期間が長く1度に原則1頭だけ生まれるのに対して、
就巣性動物は多くの場合妊娠期間が1ヶ月前後と短く、一度にたくさんの赤ちゃんが生まれるのが
特徴です。人間は?と言えばどちらなのでしょうか?
霊長類でありながら離巣性と就巣性を併せ持っている二次的就巣性と言われております。
人間が生まれてすぐに自立するには本来妊娠期間が約21ヶ月の胎内生活が必要らしいのですが、
実際は10ヶ月程度の短い期間で生まれてくる「生理的早産」のためにすぐには歩けないのです。
生理的早産で生まれる理由として、二足歩行を獲得するために産道が広がりにくくなっており、
胎内で育ちすぎると産道を通り抜けできなくなってしまうこと、また、脳の発達が顕著であるために
他の離巣性動物と同じくらいまで体内で発育すると通常分娩では産道を通り抜けることができません。
このために、生理的早産で1年近く早く外に出ることで、二足歩行と大きな頭を維持できたのだと
考えられています。この質問を長女と次男にすると、長女は答えることができました。
次男は「人間は気合いが足りないからなぁ〜」とのこと。「それはシュンシュンだけだよ」と
お姉ちゃんに言われ少し悲しげな顔をしていました。