地中海食で動脈硬化予防
動脈硬化の原因の御三家と3兄弟といえば、高血圧、糖尿病、脂質異常症でしょう。再三このブログ
にも出ているのでチラチラ見ていただいている方々には、またかぁ~と思われるかもしれません。
動脈硬化が進行することで、血管がダメージを受けて、脳梗塞や心筋梗塞を発症して、命にかかわり
ます。一命をとりとめても、脳梗塞の場所によっては麻痺が残っていたり、心筋梗塞であれば息切れが
強く出現して今まで通りの仕事や通勤さえ困難になる場合だってあるのです。
健康寿命を延伸しようということから、動脈硬化を防いで心筋梗塞や脳梗塞を予防できる取り組みが
重要であると考えられています。特に毎日行うこともちろん食事ですよね。食事の内容を「地中海食」
を取り入れてみては?という話題を本日してみます。
地中海食は地中海沿岸の国々特にイタリヤ、スペイン、フランス、ギリシャなどの伝統的な食生活を
ベースとした食事のスタイルを指します。一言で言えば、野菜と果物が多く、魚介類・鶏肉・乳製品も
程よく食べて、肉は少ないのが特徴です。
厳密に取り組もうとするとかなりハードルが高いように思いませんか?実は我々日本人の和食に結構似て
いるのです。和食を塩分少なめにして乳製品を加えるだけでも結構「地中海食」に近くなるくらいです。
オリーブオイルはドレッシング代わりにサラダにもかけたり、炒めものの油にしたり、魚や肉をソテーに
する際にも使えます。オシャレに、パンにつけるバターのかわりにオリーブオイル
をつけるのもよいでしょう。当院外来に通院中のオリーブオイルをつかっているマダムに伺うと、
みそ汁や納豆、冷奴にもくわえるのもいいよと伝授していただきました。
地中海食のどの部分が良いのかはいまだわかりませんが、効果があるのは間違いないでしょう。
以前より乳がん、大腸がん、前立腺がんなどのがんや認知症のリスクを下げることは、複数の研究で
明らかにされています。日本人の死因1位は癌、介護原因1位は認知症ということで、地中海食を日常に
とり入れることで寛と認知症を遠ざけることができると思うと、かなり魅力的なのではないでしょうか?