2025.02.15

夏の日の出来事・・・らしい

ヘルペスと呼ばれるモノには、単純疱疹と帯状疱疹があります。今日は単純疱疹のお話です。

単純疱疹は、口唇や外陰部に生ずることが多く、しかも口唇にでるものは口唇ヘルペスと呼び、

風邪をひいたときによくみられることが多いので、「熱のはな」という俗称もあります。

口唇に小さな水泡が集まって斑状になりますが、1週間ほどで治癒してしまいます。外陰のものは

外陰ヘルペスですが、これは性行為によって感染することが多いので、性感染症の一つです。

口唇ヘルペス、外陰ヘルペスいずれも単純ヘルペスウイルスが原因なのです。

ちなみに、友人のDrから聞いたお話です。ある離島の診療所に夏のバイトに出かけた時のこと。

ダイビングショップにお勤めの20代の女性が、数日前から排尿後に陰部に疼痛があり、発熱と倦怠感

が出現したのことで来院。陰部に水泡が出ていたのが破れて潰瘍になり疼痛が激しいとのこと。

こんな時、入谷だったらどうする?ときかれました。もちろん離島で設備が整っていないので

幅広く治療をすべきだと思って、診断的治療で抗ウイルス薬投与かな~と話しましたが、

その彼は、抗原キットを用いて陽性だったので、外注の検査でヘルペスウイルスの型を判定するために

再度検査を提出しつつ治療を開始したとのことです。結果は同じ治療でもプロセスに深みがあり

感染症を専門にする友人はすげ~なぁ~と思いました。きちんと性交渉についても、もちろん、その

ダイビングショップのお姉さんの新しい彼氏の口唇にも水泡ができていて…という情報も得てから

診断したようです。抜け目ない!もちろん2~3週間で自然と良くなりますが、薬を内服することで

1~2週間に短縮可能です。なかなか陰部の痛みで内科に受診ということは少ないと思います。

色々考えさせられる友人からのお話でした。私自身勉強になりました・・・