2024.07.04

子宮頸がんワクチン

子宮頸がんは若者だけのがんではありません。。20〜50代までの幅広い年齢層で

注意が必要な癌の一つです。今後日本で子宮頸がんの犠牲者が増加する見込みです。

その誘因は2013年の「HPVワクチン接種差し控え事件」です。HPVというのは

子宮頸がんのおよそ95%がこのウイルスの原因とされており、ヒトパピローマウイルス

というウイルスの略称です。子宮頸がんのみならず、咽頭癌や陰茎癌の原因になることも

知られており、米国・英国では男性にもワクチン接種が実施されております。

このHPVワクチン接種で子宮頸がんの発症リスクが大幅に軽減し、HPVに関連した癌の発症

を抑制するなど明らかな有効性が世界的に示されているにも関わらず、先進国の中では

日本だけが接種の受け入れが悪くWHOからも名指しで批判されています。

すでにオーストラリアでは2028年までに新しい子宮頸がんの患者がいなくなるという

シミュレーションもなされているほどです。

このようになったのは、ワクチン接種後に中学生が、歩行困難・けいれんというワクチンの

副作用と思われる症状が出現したことに端を発し、70%だった定期接種率が0.6%にまで低下したこと

に原因があるとされております。その後疫学の専門家が3万人のデータを解析し因果関係はない

ということを証明しましたが、メディアの偏った報道により全体像が掴みにくくなり、

HPVワクチンの普及に遅れを生じさせてしまったのではないかと思います。