2026.06.07

尿トラブルの疑問について

6月5日より3回連続で泌尿器系の話題を取り上げてきました。当院で泌尿器科が4月から開設されたことに合わせて特集させていただきました。担当の菅Drであればもっと上手な説明であったかもしれませんが、入谷の拙い説明で申し訳ありません。今日は3つのよく聞かれる疑問・質問をまとめてみます。Q1 血糖値が高く尿に糖を出す薬をのんでいます。夜間頻尿に悩むようになりましたが、仕方ないことなのでしょうか? A1 糖尿病治療には夜間頻尿に二つのことが影響します。一つは糖尿病そのものによる影響です。血糖値の上昇により体内の水分が血管内に移動して腎臓に運ばれます。余分な糖と尿と一緒に排泄されるので尿量が増えます。血糖値が高い状態が続いて神経に障害が起こると、膀胱が過敏になって頻尿につながることもあります。もう一つは糖尿病の薬の影響です。糖尿病が改善すると夜間頻尿も改善します。治療に関しては主治医に相談するのが良いでしょう。糖尿病がない場合と同様に就寝前2〜3時間前は水分摂取を控えて、夕方以降はアルコールやカフェインを含む飲み物を避けましょう。Q2 尿意を催すと、トイレまで我慢して気を逸らしながら行くのですが、トイレが見えると我慢できなくなり漏れます。どうした良いでしょうか? A2 ドアノブ症候群と呼ばれることがあります。過活動性膀胱の症状です。骨盤底筋群体操や膀胱訓練で改善することが期待されます。 Q3 ノコギリヤシは頻尿に効果がありますか? A3 60歳代以上の男性のおよそ7割の人が前立腺肥大症に該当し、その約半数にか活動性膀胱があるという報告があります。ノコギリヤシはアメリカ南東部原産の植物で前立腺肥大症のある男性に対する安全性が確認されたとする報告はありますが、持病のある人や女性、子供への安全性はほとんど明らかになっていません。ノコギリヤシは前立腺の肥大を抑制する作用と症状を改善する効果があると言われてきました。ですが、これまでの論文報告をまとめて検討したところ、結果にはばらつきがあって「推奨する根拠は十分ではない」というのが、ガイドライン上の見解となっています。今後ともいりたに内科かかりつけクリニックの泌尿器科をどうぞよろしくお願いいたします。