2024.07.07

尿管結石はどうしてできる?

昨日は私の尿管結石の実話をお届けしました。

結論的には、外科医は脱水になりやすいのです。手術の無影灯(天井から下がっている電気)

は意外と暑く、心臓手術の場合心臓を止める場合は部屋の温度も温度も18〜20℃まで下げるので

術野(手術している側)は暑く、背中は寒いといった宇宙飛行士のような体感があります。

つまり脱水になりやすいと石ができやすいのです。

基本的な治療方法はひたすら水を飲むことで、腎臓の下の尿管という管に詰まった石を水分で押し込み、

膀胱に落ちるのをじっと待つしか無いのです。

ですが、意外と経験している人も周りにいて、そんな人は妙に親近感が湧きます。患者さんでもです。

なぜ、石ができるのかということですが、

腎臓でカルシウムとリン酸やシュウ酸が結合して、固体化したものです。

シュウ酸はほうれん草などに多く含まれていて、水に溶けるので、しっかり茹でてシュウ酸を逃してから

食べるのが良いとされます。相方のカルシウムも控えた方が良いのでは?とお思いかもしれませんが、

逆にカルシウムは積極的に摂取して、腸管でシュウ酸と化学反応を起こすので腸で吸収されることなく

そのまま便となって排出されます。9万人の米国のデータを対象とした研究においても食事から

カルシウムを多く摂取していた人の方が、欠席ができにくかったようです。

因みに予防方法として

①カルシウムを多く摂取すること1日1日600〜800mgの摂取を推奨

②クエン酸は尿中でカルシウムと結合して、欠席ができるのを防いでくれます。

 梅干し、レモン、カシスなどのクエン酸入りの食べ物は効果的です。

③尿酸値が高い人はしっかり下げましょう。

④とにかく水分をとりましょう。1日2Lで5年間の再発が15%低下したデータもあります。

  →心不全などによって引水制限あれば上記の限りではありません。

参考にしてみてください。ならないかな?