2024.02.19
帯状疱疹について
昨日に続いて帯状疱疹の話です。私は皮膚科医ではありません。かつ、学生時代も
皮膚科の授業を真面目に受けてきたわけではなく、正直苦手意識が強かったのですが、
医者になってから特に内科をするようになってからは一番勉強したかもしれません。
知っているかどうかなのですから。たくさんの経験を積んだうえで治療されている
皮膚科の先生たちを本当に尊敬いたします。
ところでどんな治療なのか?ということですが、
①ウイルス感染による神経の変性に対しては、抗ウイルス薬でウイルス増殖と活動を抑制します。
②感染症の炎症による痛みに対しては、消炎鎮痛薬やステロイドで炎症を抑えます。
③痛み刺激で神経の異常興奮が起きていれば、三環系抗うつ薬や神経ブロックでコントロールします。
④神経細胞がダメージを受けている場合はビタミンB12で神経修復を促します。
⑤幹部の局所的な循環障害による神経変性には、入浴や温シップで血流改善を促します。
以上が、簡単なまとめです。
①の抗ウイルス薬は3種類があり、1週間ほど内服します。年齢や腎機能を考慮して薬剤選択しています。
キチンと内服しているのに、水泡が増え続けているのよ!あんたやぶ医者なの?といわれたこともありますが、
抗ウイルス薬の効果を実感できるのは内服してから2~3日後です。また、発症後72時間以内に内服を開始しないと
十分な効果が得られないこともありますので、悩む前にご相談ください。
明日は予防についてです。