2024.08.11

怖っ!そんなセクハラあるのね・・・

女性への心肺蘇生はセクハラになるのか?なるわけないよぉ〜というのが私の持論ですが、

確かに自動対外式除細動器(AED)の電極パッドを貼る時には胸をはだけさせますし、

病院外での心肺蘇生(CPR)を行う際には女性であれば躊躇する人がいるかもしれません。

幸い院外でそのような場面に出会したことがないので、想定もしていませんが、女性であれば

と考えること自体ジェンダー的に問題があるのかもしれません。女も男も同じだろと・・・

オランダからの報告では院外心肺停止5,717例を調査したところ、CPRは男性72.7%に行われた

のに対して女性は67.9%しか行われなかったそうです。デンマークでの研究も女性が10%低い

という報告がなされております。これには理由があって、女性の方が高齢で一人暮らしの割合が高く、

同居する男性がいた場合でも男性は急変の認識が遅れて発見が遅れてしまうのです。ですが、

予後には性別の差はほとんどないようです。

敏感な若年層では、日本人で17歳以下の目撃ある院外心停止4,525例を調査した結果、CPRは

性差ないものの、胸をはだけさせるAEDのパット装着となると男子80.6%に対して女子は63.2%と

何らかの忖度が働いたのではないかと思います。法律の専門家によると救命処置の行為から大きく逸脱

するようなお尻を触っているなどの明らかなセクハラ行為がなければ罪に問われることはありません。

今後、そのような場面に出会した際には、AEDパットを貼った後に服をかけて隠すように使うなどの

きめ細やかな心遣いが必要です。救命の場面では生かすことで精一杯なのですけどね。