更年期症状?!
昨日に引き続き更年期のお話です。いやいや私は違うよ〜〜と思っていても、
意外とわからないものです。でも悩まれている人が多いのも事実です。
実際に女性の方でお薬でコントロールしているんです。という方も多いんですよ。
ただ、内科の病気に紛れている方もおられます。それが甲状腺疾患です。
喉仏の下にある甲状腺から出るホルモン、甲状腺ホルモンが過剰に出てしまうのが、
バセドウ病と呼ばれる甲状腺機能亢進症です。特徴としては心身が活発になりすぎて
しまうことで、脈が多くなったり、発汗が増えたり、情緒が不安定になったりしてしまい
更年期症状と間違えやすいのです。それと対照的に甲状腺ホルモンが減ってしまうのが
橋本病と呼ばれる甲状腺機能低下症です。橋本病は甲状腺に炎症が起こることで徐々に
甲状腺が破壊されてしまい、甲状腺ホルモンの分泌が低下します。それが原因で
むくみや冷えの症状が出たり、髪の毛がパサパサし、抜けてきたり脳の働きも鈍くなって
しまうなど様々な症状が出てきます。甲状腺の機能が低下することで、血の巡りが悪くなり
便秘になりやすくなったり、代謝が落ちることで太りやすくなったりもします。
また、更年期と間違えやすい疾患として副腎機能不全もあります。これは、従来自分を守るべき
抗体が誤って自分の副腎を攻撃してしまう病気なのです。症状としてはだるさが前景に出るので
更年期症状と間違えやすいのです。今後は副腎機能不全が今よりも増える可能性があります。
その理由として、我々医師がステロイドを安易に処方することがあるからです。
副腎機能不全はステロイドの副作用の一つとして起こり得るのです。体の外からステロイドを
投与することで、副腎が「あ〜もう分泌しなくていいんだ〜〜」と副腎ホルモンを出さなくなることが
原因として挙げられます。安易な処方も良くないし、良かれと思った処方も悪さをする可能性があり
なかなか難しいですね。困ったらご相談ください。