2024.03.22

氷ください!

皆さんこんにちは。

2月にも鉄欠乏性貧血のお話をしたのですが、健診後の相談(貧血や高血圧、脂質異常症など)

を受けることが多く、ここ1週間を目安に多かった質問にわかりやすくお答えすることとします。

ということで本日は貧血!です。

病気の兆候として、熱がでたり、痛かったり、痺れたりと色々な形で出現します。

思いもよらない症状としては「無性に氷が食べたくなる」というものがあります。

そりゃ、夏の暑い時期であればイチゴのシロップがかかったかき氷が食べたくなるのも

無理はないと思います。ここでいう「氷が食べたい」のは夏に限らず冬でもボリボリと

食べたくなってしまうのです。これを氷食症、異食症と呼ぶこともあります。

貧血の方が全員氷が食べたくなるわけではないのですが、鉄不足による鉄欠乏性貧血の場合

氷食症が引き起こされる場合があります。『氷が食べたくなる⇒病気』とは考えることなんて

ふつうないですよね。だから病気の前兆と捉えられずにただの習慣として考えられてしまうのです。

血液検査の血色素量 Hb(ヘモグロビン)の項目を診てください。

WHO(世界保健機関)の定義では、Hbの値が・・・

・女性:12

・男性:13

・妊婦・高齢者:11

この数字を下回ると貧血に該当します。Hbの急激な低下や1桁台は放置してはいけません。

氷を食べたくなるメカニズムは不明ですが、一説によると貧血により口腔内に炎症が起こり

その炎症を和らげようとするためとも考えられております。

貧血を疑うメジャーな兆候としては、頭痛、下痢・便秘、動悸・息切れ、食欲不振、めまい、無月経

などがあります。予防としてはヘム鉄が多く含まれる食品である、かつお、マグロの赤身魚や

レバー、牛もも肉などの積極的な摂取や鉄のサプリメントを定期的に摂取することも良いと思います。

消化管からの出血が・・・などとそもそも病気が原因となっていることもありますので、精密検査を

受けることをお勧めします。ご自身で鏡の前に立ち下まぶたの結膜の色を確認しておくのも大事です。

ピンク色ならばOKです。白みがかっている場合は貧血を疑うべきかもしれません。

心配な場合はお気軽にご相談ください。