2025.06.24

煕子さんと天然痘

戦国時代の話です。美濃の戦国武将である妻木広忠の娘である「煕子(ひろこ)」さん。聞いた

ことはありますか?当時はよくある話なのですが、近隣勢力に対抗するために娘の煕子を、

ある武将と婚約させるのです。戦略結婚とは知りながらも意気投合したとかしないとか・・・

幸せな未来が待っているかに見えたのですが・・・突然の不幸が舞い込みます。花嫁修行中の

煕子の身に天然痘が襲いかかったのです。亡くならなかっただけでもラッキーなのですが、

身体は痘痕(あばた)だらけで、父の広忠は悩んだ挙句婚約者の元へ瓜二つの妹を煕子として

送り出したのです。ですが、婚約者はどうしてこんなことをするのか?と広忠に問いただし、

「結婚相手として決めているのは煕子さんで、痘痕は関係ない」と言い切ったのです。この

婚約者こそが明智光秀だったのです。ただの謀反人じゃないんです。一本筋が通っています。

2人の生活は苦しい時期もあり、明智が浪人の身分だった時には煕子が黒髪を売って、家計の

足しにしたりしたそうです。まるでO-ヘンリーの賢者の贈り物みたいですね。

その後、織田信長の家臣になってからは超多忙となり生活も豊かになったようです。

浩子の娘には美人と名高い細川ガラシャもいるので親子揃って綺麗な顔立ちだったのでしょう。

煕子は病気の明智光秀の看病疲れで、体調を崩してしまい、間も無く亡くなってしまいます。

煕子は光秀LOVEであったでしょうし、光秀は煕子が存命中には側室をとらなかったという史実

があるのは本当に奥さん(煕子)一筋だったのでしょう。

身分の高い女性であれば誰彼構わず手を出した豊臣秀吉とは大違いですね。