2025.10.02

睡眠の質をあげよう

当院、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のご相談を受けることが非常に多い方だと思います。

専門でやられているクリニックさんもあります。確かに、SASは一つの疾患として成立

していると言えばしていると思います。それだけで外来が成立するのですから。

ただ、私が思うのはSASの治療つまりCPAPの結果をお渡しするだけでは、本当の意味で

患者さんに還元していないのではないかと思うのです。特に閉塞性無呼吸症候群(OSAS)

の場合ですと、酸素欠乏状態に陥りやすく、少ない酸素を全身へ送るために心臓や血管に

負担がかかるのです。この状態が続くと様々な生活習慣病の合併症を引き起こす可能性が

あります。高血圧は2.14倍、2型糖尿病は2.29倍、心不全は4.30倍、不整脈は3.26倍、

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)は2.54倍リスクが高くなるのです。という論理で、

内科が総合的に診る方が圧倒的に患者さんのためなのです。わかりますよね?大事な命

誰にお任せしますか?CPAP療法士も常勤在中のいりたに内科でお待ちしていますよ~

ところで、本題に入ります。疲労回復のためには十分な睡眠が必要なのですが、単純に

睡眠時間が長いだけではダメなのです。肝心なのは「睡眠の質」です。結構寝ているのに

と感じていれば、実は原因は睡眠の質にあるかもしれません。

睡眠の検査をするとよくわかるのですが、睡眠中レム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返され

ますが、十分に疲労を回復させるためにはノンレム睡眠が4回前後あると良いとされます。

眠り始めて最初の3時間で深い睡眠レベルつまり質の高い睡眠が得られなければ、脳の疲れを

回復させるのが困難になるのです。途中で目が覚めるのは寝室の二酸化炭素の濃度が問題

となることもあります。換気をしながら朝までグッスリ休んで脳を休めましょう!!