組織の中での生き方
今日は医学的な話ではありません。気楽に聞き流して(読み流して)くださいませ。私は読書が好きで暇を見つけて貪り読んでいるタイプです。特に日本海軍の小説などが特に好きです。阿川弘之さんそうです。阿川佐和子さんのお父さんです。が執筆した海軍左派トリオの「米内光政」、「山本五十六」、「井上成美」の小説が大好きです。山本五十六、米内光政はほとんどの人が知っていると思われますが、井上成美さんのことは知らない人も多いのでは?私が初めて読もうと思ったのは、PRESIDENTという雑誌で、失念しましたがどこかの社長さんが困難にぶつかった際には開ける本として紹介していたのです。どれどれという気持ちで読み始めたのですが、最初はそんなに面白いかなと思いながら読み進めるうちに惹きつけられました。戦時中の海軍という組織にあって、多くの軍人が目先の情勢に目が眩み、大局の見通しを誤った軍人が多かった時に、良識と信念とを失わなかった一軍人の生涯を描いた作品なのです。私の1番の疑問はよくその時代において自説を曲げない男が海軍という組織で地位を保てたものだなと不思議に思いました。ですが、どんな時代にでも言えることですが、海軍には井上成美を密かに支持する立派な上司(米内光政)がいたからです。この作品は、多くのサラリーマンに支持されているらしいのですが、読者には信念を守り続けた強い男のイメージが現代の彼らの切実な願望になっているからだと思います。実際に我々が大きな組織に属していて、自分の信念を守ろうとすることは大変難しいことだと思います。この人と違った形で信念を守ったのは小西行長というキリシタン大名です。秀吉が九州を征服した際に突如切支丹弾圧に乗り出し、家臣の信者に棄教を強いたのです。小西行長は秀吉や秀吉を支える組織に外見は服従すると見せかけながら、陰では自分の信念を密かに実現し続ける巧妙な方法をとりました。朝鮮出兵の際に秀吉の命に従うふりをして戦いながら、朝鮮王や中国との和平工作を行うという大勝負をやってのけるのです。もちろん、井上成美のような強い生き方は立派ですが、強くなりきれないものにとっては小西行長のような面従腹背のような生き方も魅力的です。