2024.11.15

美味しいものには・・・

ウイルス性胃腸炎という病気、一度はかかったことがある方もおられると思います。

いわゆる「吐き下し」ですね。これからの時期、生ガキを食べて「胃腸炎」になる人

も多いのですが、それは当たり前。二枚貝にはウイルスがよくいるものなのです。

生食用のカキは殺菌処理されていますが、あの美味しい焼きガキは元来加熱用のカキを

使っていることが多くて、ノロウイルスを殺すには85℃以上で1分以上加熱しなくては

いけませんから、沸騰したお湯ならば1〜2分、180℃の油ならば4分以上加熱が必要です。

カキの奥にいるノロウイルスは厄介なことに熱に強い耐熱性があり、プルプルの中身が

トロッとした状態ではまだ十分火が通っていないので当たってしまうのです。

ノロウイルスに罹患したことがあればわかるとお思いますが、普通の胃腸炎とは全く違います。

発熱もあり、激しい嘔吐と下痢に悩まされます。私も大阪にいる頃に2度なりました。

子供からうつされてしまうのです・・・自宅にたまに帰ると子供の病気をもらうので、

病棟やICU,手術室の環境がよっぽどクリーンと言えます笑。

四六時中一緒にいる妻は一度もかかったことがないので、私の免疫の弱さを指摘されます。

それはともかく、なってしまったら最後です。感染を拡大させないことを考えなくてはいけません。

吐物や便をしっかり掃除しておかなくては、それが乾いて小粒子となり舞い上がった

ものが口に入ると、ほんの少量でも感染が成立していしまいます。これも厄介なのですが

アルコール消毒ではウイルスは死なないので、塩素系漂白剤でしっかりと拭き取らなくては

いけません。ウイルスなのでもちろん抗生物質も効きません。体にいる良い細菌も殺してしまい

余計に下痢になってしまう懸念があります。

「生ガキを食べて当たった!」という文句を言うのはお門違いなのです。ある程度のリスクが

あることを承知の上で美味しくいただいてくださいね〜