2025.07.08
老化を考える
人は骨とともに老いるとか、血管とともに老いるなどと言われています。我々の業界では・・・
聞いたことはありませんか?人は歳をとるのに伴って身体機能が衰えていくということ、
病気が増えていくことは多くの人が理解していることだと思います。ただし、多くの人は機能が
少しずつ衰えてゆるゆると坂を下っていくように低下していくようなイメージがるのではない
でしょうか。確かにさまざまな調査・研究で出されたデータでは、そうした下り坂のような
グラフを示されることもあるのですが、平均的なデータとしてはそのように見えるだけなのです。
実際のところ、身体機能はゆるゆるではなくて、ある時期でガクッと落ちてしまうのです。
身体機能の衰えや病気のなりやすさが変わる明確な境界というか節目があるのです。不思議です。
その節目が75歳です。骨粗鬆症で言うと、65〜74歳では、手首(橈骨)や肩から肘にかけての
上腕骨、背骨(椎体)の骨折が多いのです。一方、75歳以上になると太ももの付け根の骨折
(大腿骨近位部骨折)が増えます。75歳を境に骨折しやすくなる部位も変わるのです。不思議です。
年齢が上がれば上がるほど骨粗鬆症が進行して、上腕骨、背骨、大腿骨と頑丈であるはずの骨までも
弱くなって骨折しやすくなるのです。また、サルコペニアといった筋肉が減ってしまうことも一因
となります。筋肉量の減少は75歳ごろから急速に進行し、骨を支える筋肉の量が減ることでも
骨折が起こりやすくなるのです。筋力の低下や体のバランス機能の低下により転倒しやすくなる
ことも、大腿骨の骨折が増える大きな原因となるのです。じゃあ、なんで75歳!?
それは明日をお楽しみに・・・