だいぶ前の話になります。80代後半の女性の方です。

患者「先生頭が痛くて・・・今までこんなことないのに・・・」

私「いつから、どんなふうに痛いの？」

患者「ご飯を食べようとすると痛い。頭が締め付けられるように」

私「思い当たることはないの？」

患者「ご先祖に締め付けられているように思うの・・・」

私「・・・（これはスピリチュアルな問題なのか？果たして解決できるか？）」

私「なんでご先祖様が頭を絞めていると思うの？」

患者「だって、お盆も近いのに足も腰も痛くて、お墓に掃除も行けない。

キリコも用意できない家族も聞く耳を持ってくれない。お墓が荒れていることに

腹を立てたご先祖様たちが私にバチを与えているに違いないと思うんです」

〜この間全て真顔で真剣な表情でお話しされていました。認知症もない方です。〜

この方は、信心深い気持ち、家人との関係の悪さ、自分の加齢に伴う身体機能の低下が

相まって頭痛や抑うつ気分に影響を与えていることがわかりました。

県内にお住まいの長男さんに連絡をして経緯を話しお墓の掃除を依頼し、患者さんの心情

についてもご理解をいただきました。その後、患者様の症状は改善し心配事も解消しました。

患者様の病の物語が隠れていることも大いにあります。一見怖い話？とも感じましたが、

症状の裏にある心理的な変化を掬い上げることができるかという教訓を教えられました。

でも、たまに本当に出血していることもあったりして難しいんですよね〜〜