頭が良くなる魚の食べ方
この時期、北海道の実家にいたころはよく塩漬けされた鮭を頂いていたことを思い出します。はっきり言って食べきれない数の鮭が送られてくるので(ありがたいのですが)、夕食は必ず鮭が出てくるといった具合でした。当時は特に何の疑問にも思わず頂いていたのですが、「頭が良くなる」というのはここ最近の研究の賜物でしょう。良い効果があると言われるのはオメガ3不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれているからです。これらの成分は脳の萎縮を抑制してアルツハイマー型認知症の発症を予防する働きがあるとされています。なかでも青魚のサンマ、アジ、イワシ、サバなどはEPAやDHAを多く含みます。認知症を予防するのみならず、血液をサラサラにして血栓をできにくくして、血管を若く保つ働きもしてくれます。魚を食べると・・・というのはこのEPAやDHAのはたらきが一因なのでしょう。また、EPA/DHAの摂取量が多い人は、動脈硬化や癌のリスクが低いことも指摘されています。冒頭の鮭ですが、私の印象もそうなのですが、以前は塩鮭が中心でした。今は塩気のない「生鮭」が売られています。生鮭を購入して薄味で調理すると塩分過多を防ぎながら酒の良い栄養を取り込めます。鮭の良い効果はピンクの身に現れています。このピンク色にはアスタキサンチンという天然色素からつくられており、非常に強い抗酸化作用を有しております。また、EPAやDHAも豊富なので、鮭を食べることでがんを予防したり、動脈硬化を防いだり、肌を美しく保ったり・・・と様々な健康・美容効果が期待できます。散々大きな魚のお話をしたのですが、小魚を丸ごと食べる方法が嬉しい効果に直結する場合もあります。イワシの丸干し、豆アジのから揚げなどは、頭から全部頂けるので栄養素を丸ごと体に入れられます。骨までいただければ尚更良いのです。シラスを毎日食べていたら骨粗鬆症が改善した人もおいでます。小魚類や寄生虫が心配なものを除いて、魚はできる限り生つまりお刺身でいただくのが良いようです。たまに養殖と天然どっちがいいのと質問される方もいらっしゃいます。アユ、マダイ、ヒラメに関してはタンパク質やミネラルに差がなかったものの、脂質に関してはマダイやヒラメは2倍、アユでも3倍養殖魚の方が多かったようです。意外ですか?栄養素は必ず養殖魚が天然に劣るわけではないのです。さぁ、お寿司を食べて年末を迎えましょう!!