2025.01.11
Z肝炎ウイルス
肝臓が悪い!・・・となるとほとんどの人はお酒の飲み過ぎが原因と考えられます。
確かにお酒の飲み過ぎが原因となることもありますが、実際には肝臓病の8割は
肝炎ウイルスによるものと考えられています。東南アジアに旅行して帰国してから、
発熱し、全身倦怠感、食欲不振の後、白目が黄色くなる黄疸を呈する肝臓病は急性肝炎
と呼ばれました。A型肝炎ウイルスが原因でウイルスに汚染された食べ物から感染する
のですが、大体2、3ヶ月で治ってしまいます。輸血などの後に急性肝炎を呈するものは
タチが悪いもの多く場合によっては慢性化したり、肝硬変、肝がんになって亡くなったりしました。
B型肝炎ウイルスを持っているお母さんから生まれた赤ちゃんが感染する垂直感染と輸血、性行為、
注射針の共用などで感染する水平感染に分けられますが、現在ではワクチンにより垂直感染は
ほぼ無くなっています。水平感染も減少傾向にあります。A型でもB型でもない肝炎として
非A非B肝炎と呼ばれていたものも1989年にウイルスが同定されてC型肝炎と呼ばれるように
なりました。これは輸血などによって感染すると言われています。B型やC型肝炎に対しては
インターフェロン治療などが行われれていましたが、近年、有効なウイルス薬が開発されています。
これらの他にもD型肝炎、E型肝炎、G型肝炎が知られています。F型肝炎も一時期報告されましたが、
他の肝炎と混同されていたことがわかり削除されています。肝炎は発見順にアルファベットが付けられ
表現されていますが、26文字では足りなくなるかもしれません。数年後にはZ肝炎と言う話題も
あるかもしれませんね。